2011/03/24

平成23年度日本水産工学会春季シンポジウム 沿岸漁業の復活をめざして



「沿岸漁業の復活をめざして」
主 催:日本水産工学会,(社)日本プロジェクト産業協議会(JAPIC)
コンビーナー:多部田 茂,山本 光夫(東京大学),桑原 久実,明田 定満((独)水産総合研究センター),東海 正(東京海洋大学)
企画趣旨:
世界第6位の海岸線を有する海洋国家であるわが国にとって,沿岸漁業は国土の保全と食料供給の重要な基盤である。しかし,年々進行している磯焼けに象徴 されるように,漁場環境と密接に関連する生態系の劣化が多くの沿岸海域で顕在化している。また,ライフスタイルの変化による魚離れ,漁業者の高齢化,魚価 の低迷,燃油や消費財の高騰によりわが国の沿岸漁業は非常に厳しい経済的状況にある。この問題に早急に対処し沿岸漁業を活性化するためには,自然系を対象 とした漁場環境の再生と,産業としての漁業の活性化や地域社会における社会的効用の増大をも含めた統合的な施策が必要である。沿岸漁業がかかえる諸問題に 対しては,これまでにも関連する行政,学界,漁業現場等において様々な取組がなされてきたが,産業界の立場からも(社)日本プロジェクト産業協議会 (JAPIC)が,これを国家の重要課題と位置づけて「沿岸漁業復活プロジェクト研究会」を立ち上げ,多様な分野からの参画のもとで取り組みを開始した。
本シンポジウムは,今後の沿岸漁業の復活をめざして,JAPIC沿岸漁業復活プロジェクト研究会と当学会が共同で開催するものであり,多様な視点から議論を深めて実効的な取組を進めていく意味でも極めて有意義なものと考える。
日 時:平成23年5月30日(月)  10:00~17:30
会 場:東京海洋大学 楽水会館(東京都港区港南4-5-7)
JR品川駅港南口(東口)から徒歩約10分
http://www.kaiyodai.ac.jp/info/37/38.html
参加費:1,000円(学術講演会参加者および学生は無料)
申 込:当日,会場にお越しください。

プログラム:
◇開会
10:00 開会挨拶 武田誠一(日本水産工学会会長・東京海洋大学)
10:05 趣旨説明 多部田 茂(JAPIC沿岸漁業復活プロジェクト研究会主査・東京大学)
◇話題提供(10:00~15:45)
10:15~10:45 水産環境整備の推進に向けて 森 健二(水産庁漁港漁場整備部整備課)
10:45~11:15 水産資源の回復と水産物の安定供給に向けて 山本光夫(東京大学)
11:15~11:45 日本の広い海で魚を育てる 北澤大輔(東京大学)
11:45~12:45 休 憩
12:45~13:15 おいしい魚を無駄なく産地から消費者へ 多部田 茂(東京大学)
13:15~13:45 魚食離れの現状と解決に向けての活動報告 大高大機((株)ぐるなび)
13:45~14:15 沿岸域におけるCO2固定化の現象の理解とルール化への課題
山田和人(パシフィックコンサルタンツ㈱)
14:15~14:45 水産資源回復に向けた藻場や干潟の環境修復について 桑原久実(水産工学研究所)
14:45~15:00 休 憩
15:00~15:30 長崎県の漁船漁業構造改革の取り組みと成果 永田祥久(長崎県水産部漁政課)
15:30~16:00 産地市場における供給調整と独自販売の確立 松尾浩司(網代漁業株式会社)
16:00~16:10 休 憩
◇総合討論(16:00~17:20)
司会進行 多部田 茂(東京大学),東海 正(東京海洋大学)
◇閉会(17:25~17:30)
閉会挨拶 高島 正之(JAPIC国家戦略課題委員会委員長・帝京大学)
問合先:東海 正(東京海洋大学) E-mail:tokai@kaiyodai.ac.jp
付 記:東北地方太平洋沖地震と津波により被害を受けられた多くの皆様に心よりお見舞い申し上げます。沿岸漁業にも大きな被害が生じておりますことから, それに応じて内容に一部変更を行うかもしれないことを付け加えさせていただきます。

カテゴリ:会告・ニュースレター-日本水産工学会の行事